里芋保存仕方:冷蔵と冷凍、どちらが良い?違いを紹介

里芋保存仕方

善光寺おやき

里芋は、独特のぬめりと柔らかな食感が魅力の野菜ですが、適切な保存方法を知らなければ、その魅力を失いかねません。冷蔵庫での保管が一般的ですが、実は気温や湿度を考慮した保管が必要です。10度以下の場所に保存することで、里芋はその新鮮さを長持ちさせることができます。さらに、湿度が高いと腐りやすくなるため、新聞紙で包んで野菜室に入れると良いです。このシンプルな工夫で、里芋を美味しく保つことができますから、試してみてはいかがでしょうか。

里芋保存の基本ルール:温度と湿度がポイント

里芋

保存に最適な温度とは?(目安:10~25℃)

里芋を保存する際に気を付けたいのは、温度管理です。理想的な保存温度は10度から15度の範囲内とされています。この温度帯を保つことで、里芋の鮮度を長く維持することが可能です。温度が高くなると里芋は発芽しやすくなり、反対に低すぎる温度では凍結のリスクが生じます。また、温度だけでなく湿度も重要な要素です。湿度が高いと腐敗の原因となるため、通気性の良い場所での保存が望ましいです。キッチンやパントリーの中でも、直射日光が避けられ、風通しの良いスペースを選んでください。これらのポイントを抑えることで、料理の際にも里芋本来の味と食感を楽しむことができます。

直射日光を避ける理由と冷暗所での保存方法

直射日光を避けて里芋を保存することは、その品質を保つ上で非常に重要です。直射日光が里芋に当たると、温度が上昇し、内部での生化学的な変化が促進されるため、発芽や腐敗が早まることがあります。このような変化を避けるために、冷暗所での保存が推奨されます。

冷暗所とは、日光が直接当たらない涼しく湿度の低い場所を指します。例えば、地下室やパントリーなどが理想的です。里芋は、適度に湿った新聞紙や布に包んで、通気性の良い籠や箱に入れて保管します。この方法により、適切な湿度が保たれ、同時に過度の乾燥や湿気を防ぐことができます。

湿気と乾燥を防ぐための工夫

里芋を保存する際には、湿気と乾燥のバランスを適切に保つことが必須です。適切な湿度を維持するために、里芋は新聞紙や布で包む方法が効果的です。この包み方は、湿度が高すぎる場合に水分を吸収し、乾燥している状況では里芋の水分を保持する役割を果たします。

保存場所としては、通気性の良いバスケットやメッシュバッグを使用すると良いです。これらの容器は空気の流れを助け、過度の湿気が里芋に影響するのを防ぎます。また、冷蔵庫ではなく、室温での保存が理想的ですが、夏場などの高温期は少し冷たい環境で保管することが望ましいです。

常温保存のポイント(保存目安:約1ヶ月)

里芋

常温で保存する際の注意点とやり方

常温保存が適している食材の一つに、里芋があります。里芋は約1ヶ月間、常温で保存することが可能ですが、そのためにはいくつかの注意点を守る必要があります。まず、直射日光が当たる場所を避けることが重要です。日光が直接当たると里芋は発芽しやすくなり、品質が低下します。また、高温多湿も避けるべきで、理想的な保存環境は涼しくて乾燥した場所です。

里芋を保存する際には、通気性の良い容器を選ぶことが望ましいです。例えば、編みバスケットや通気性の良い布袋を使用すると良いでしょう。これにより、里芋周りの空気が循環し、湿気が溜まるのを防ぎます。また、里芋を重ねて保管すると、下にあるものが圧迫されて傷む可能性があるため、一層に広げて置くことを推奨します。

冷蔵保存の方法と注意点(保存目安:約2週間)

里芋

丸ごと冷蔵保存する場合のコツ

丸ごとの野菜を冷蔵保存する際、その鮮度を最大限に保つための方法があります。特に里芋を冷蔵で保存する場合、約2週間の鮮度を保つことが可能ですが、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

まず、里芋を清潔な乾燥した状態で保管することが重要です。洗う必要がある場合は使用直前に行い、保存時は土がついたままの方がより長持ちします。湿気は腐敗の原因となるため、里芋は新聞紙やキッチンペーパーで包んで吸湿させ、その上でビニール袋に入れると良いです。ただし、袋の口はしっかりと閉じずに、空気が通る程度に開けておくことがカギです。

冷蔵庫の中でも、野菜室が最適な保管場所です。温度が低すぎると凍結のリスクがありますので、温度設定には注意が必要です。これらの工夫により、里芋はその食感と風味を損なうことなく、新鮮な状態で料理に活用することができます。これからの季節、さまざまな料理で大活躍する里芋を上手に保存してください。

カットした里芋の冷蔵保存法(目安:2~3日)

カットした里芋を冷蔵保存する場合、その鮮度を維持するには適切な方法が必要です。里芋は切断面から水分が失われやすく、また酸化しやすいため、処理と保存方法に工夫が求められます。

まず、切った里芋はすぐに水にさらして酸化を防ぎます。これにより、里芋の切断面が変色するのを避けることができます。次に、水気をよく拭き取り、保存容器や保存用のプラスチックバッグに入れる前に、キッチンペーパーで包みます。このキッチンペーパーが余分な湿気を吸収し、里芋が腐敗するのを防ぎます。

保存容器またはバッグに入れた里芋は、冷蔵庫の野菜室に保管してください。野菜室は温度がやや高めに保たれており、里芋の凍結を防ぐのに適しています。この方法で保存した里芋は、2から3日の間、新鮀さを保つことができます。

冷凍保存でさらに長持ち!便利な冷凍方法(保存目安:約1ヶ月)

里芋

生のまま冷凍する方法と注意点

生の野菜を冷凍する際にはいくつかのポイントがあり、特に里芋を生のまま冷凍する方法では注意が必要です。この方法で里芋を保存すると、約1ヶ月間の保存が可能ですが、適切な処理を怠ると品質が損なわれる可能性があります。

まず、里芋は土がついている場合が多いため、しっかりと洗い流してから冷凍する必要があります。洗った後の里芋は水気をよく拭き取ります。次に、里芋を一度茹でることなく、生のまま冷凍する場合は、大小均等にカットすることがポイントです。均一なサイズにすることで、解凍時の調理がしやすくなり、味や食感のバランスが良くなります。

カットした里芋は、凍結前に空気を触れさせずにラップでしっかりと包みます。これにより、冷凍焼けや味の劣化を防ぐことができます。包んだ里芋は冷凍用の密閉容器または密閉できるプラスチックバッグに入れ、空気を抜いて封をします。

これらの手順により、里芋は冷凍庫内での長期保存に耐えうる状態となり、必要な時にいつでも新鮮な食材として利用することができます。料理の準備が急な場合でも、冷凍しておいた里芋を使えば時間の節約にもつながります。

茹でた里芋を冷凍する手順とコツ

茹でた里芋を冷凍する方法は、手軽で食感や味も保ちやすいため、忙しい日の調理に大変便利です。この手順を適切に行うことで、里芋を約1ヶ月間新鮮な状態で保存することができます。

まず、里芋を適度な大きさにカットします。一口大が理想的で、これにより調理時に均等に加熱されやすくなります。次に、里芋を茹でる前に、水に少量の酢を加えることがコツです。これは里芋の色を保つためであり、軽く茹でることで里芋の食感も保たれます。

茹でた里芋は、冷水でさっと冷まし、水気をしっかりと取ります。水気を取ることが重要で、これにより冷凍時に氷の結晶が少なくなり、解凍後の食感が良好に保たれます。冷えた里芋はクッキングシートで一つ一つ包み、それを再び密閉できる袋に入れて冷凍します。空気を抜いて密封することで、冷凍焼けを防ぎます。

これらのステップを踏むことで、里芋は冷凍保存に適した状態になり、必要な時にはすぐに使えるようになります。料理の下準備として、または保存食として、非常に便利です。

マッシュした里芋の冷凍保存法

マッシュした里芋の冷凍保存は、手軽に使える食材として非常に便利です。この方法を活用することで、料理の下準備時間を大幅に削減でき、いつでも新鮮な味を楽しむことが可能です。

まず、里芋を柔らかくなるまで茹で、熱いうちに皮を剥きます。次に、フォークやポテトマッシャーを使用して、里芋を滑らかなマッシュ状態にします。この段階で、少量のバターまたはオリーブオイルを加えると、マッシュした里芋が冷凍後も滑らかなテクスチャーを保ちやすくなります。

冷めたマッシュした里芋は、適量ごとに小分けにして、フリーザーバッグや密閉できる容器に入れます。空気をしっかりと抜いて封をし、平らにして冷凍すると、保存スペースを有効に活用できます。この状態で、里芋は約1ヶ月間の保存が可能です。

冷凍したマッシュ里芋は解凍後もそのまま料理に使用でき、スープやグラタンの具材として、またはサイドディッシュとして素早く調理することができます。忙しい日の食事の準備に大変役立ちます。

保存した里芋レシピ

里芋

保存した里芋を使ったレシピには、シンプルながらも風味豊かな料理が数多くあります。まず、里芋は冷凍保存が可能なため、下ごしらえをしておけば必要なときにすぐ使えます。以下、いくつかのレシピを紹介します。

里芋の煮物

最も手軽にできるのは「里芋の煮物」です。里芋を解凍し、だし汁、醤油、みりん、砂糖でじっくり煮込むと、柔らかく味が染み込んだ一品に仕上がります。この定番料理は、保存した里芋でも新鮮な風味が楽しめます。

材料(4人分)
里芋(冷凍でも生でも可):500g
だし汁:400ml
醤油:大さじ2
みりん:大さじ2
砂糖:大さじ1
酒:大さじ1

【作り方】

里芋の下ごしらえ

生の里芋を使用する場合は皮をむき、ぬめりを取るために塩もみしてから水で洗います。冷凍里芋を使用する場合は、解凍せずそのまま使って大丈夫です。

鍋に材料を入れる

鍋にだし汁、醤油、みりん、砂糖、酒を入れて中火にかけます。そこに里芋を加え、ひと煮立ちさせます。


煮込む

沸騰したら火を弱め、落し蓋(またはアルミホイルで代用)をして弱火で約15~20分煮込みます。途中で鍋を軽く揺すりながら、均等に味が染みるようにしてください。

仕上げ

里芋が柔らかくなり、煮汁が少なくなってきたら火を止めます。器に盛り付け、お好みで刻みネギを散らして完成です。

里芋の味噌汁

次に「里芋の味噌汁」も簡単に作れます。冷凍した里芋はそのまま味噌汁に加えるだけで、ほくほくした食感が楽しめます。さらに、季節の野菜やきのこを加えれば、栄養満点の一杯に。

材料(4人分)
里芋(冷凍):200g
味噌:大さじ2?3(お好みの量で調整)
だし汁:800ml
豆腐(お好みで):100g
きのこ(シメジやエノキなど):適量
季節の野菜(大根やにんじん、ほうれん草など):適量
ねぎ(刻みねぎ):適量

【作り方】

だし汁を準備する

鍋にだし汁を入れ、中火にかけます。だしは昆布やかつおの出汁を使うと、深い風味が味わえますが、インスタントだしを使ってもOKです。

里芋と野菜を加える

だし汁が温まったら、冷凍里芋を解凍せずそのまま鍋に入れます。次に、大根やにんじんなどの固めの野菜を薄切りにして加えます。煮立つまで中火で加熱します。

他の具材を加える

里芋と野菜が少し柔らかくなってきたら、きのこや豆腐などのお好みの具材を加えます。これらは比較的火が通りやすいので、後から加えるのがポイントです。

味噌を溶く

すべての具材が柔らかくなったら、火を弱めて味噌を溶き入れます。味噌は味噌こしやお玉を使って、だし汁で少しずつ溶かしながら加えてください。

仕上げ

味噌が全体に馴染んだら火を止め、器に盛り付けます。仕上げに刻みねぎを散らすと風味が増し、彩りもきれいになります。

里芋のグラタン

「里芋のグラタン」は、洋風のアレンジを加えた一品です。里芋を下茹でし、ベーコンやチーズ、ホワイトソースと一緒にオーブンで焼き上げることで、和洋折衷の味わいが楽しめます。お子様にも喜ばれるメニューです。

材料(4人分)
里芋:500g
ベーコン:4枚(約100g)
チーズ(ピザ用またはお好みのチーズ):100g
ホワイトソース(市販のものでも手作りでも可):約300ml
バター:大さじ1
塩、こしょう:適量
パン粉:大さじ2
パセリ(お好みで飾り用):少々

【作り方】

里芋の下茹で

里芋は皮をむき、一口大に切ります。鍋に水を入れ、里芋を柔らかくなるまで10~15分茹でます。その後、湯を切ってしっかりと水気を取っておきます。

ベーコンを炒める

フライパンにバターを熱し、細切りにしたベーコンを軽く炒めます。ベーコンがカリッとするまで炒めたら、火を止めておきます。

ホワイトソースを作る(手作りの場合)

手作りする場合は、バター大さじ2と小麦粉大さじ2を鍋で炒め、少しずつ牛乳(300ml程度)を加えてとろみがつくまで混ぜ、塩とこしょうで味を整えます。市販のホワイトソースを使う場合は、そのまま準備しておきます。

グラタンの準備

耐熱皿に下茹でしておいた里芋を並べ、炒めたベーコンを加えます。その上からホワイトソースをかけ、チーズをたっぷりと散らします。さらにパン粉を振りかけると、焼き上がりがサクサクになります。

オーブンで焼く

予熱したオーブン(180℃)で約15~20分、表面がこんがりと焼き色がつくまで焼きます。焼き上がったら、仕上げにお好みで刻みパセリを散らして完成です。

里芋のコロッケ

「里芋のコロッケ」もおすすめです。冷凍里芋を解凍し、つぶしてからパン粉をつけて揚げれば、外はサクサク、中はもちっとした食感のコロッケが完成します。ひき肉やチーズを混ぜ込むことで、さらに食べ応えのある一品に。

材料(4人分)
冷凍里芋:500g
ひき肉(豚または牛):150g
玉ねぎ:1/2個(みじん切り)
チーズ(お好みで、ピザ用チーズやチーズスライス):50g
塩、こしょう:適量
小麦粉:適量
卵:1個
パン粉:適量
揚げ油:適量
バター:小さじ1(ひき肉と玉ねぎを炒める用)

【作り方】

里芋の準備

冷凍里芋を電子レンジや自然解凍で解凍します。解凍した里芋をボウルに入れてフォークやマッシャーでよく潰します。もちっとした食感を残したい場合は、少し粗めに潰しても良いです。

ひき肉と玉ねぎの炒め物

フライパンにバターを熱し、みじん切りにした玉ねぎを炒めます。玉ねぎが透明になったら、ひき肉を加えて炒め、塩とこしょうで味を整えます。ひき肉がしっかりと火が通ったら火を止め、冷まします。

コロッケのタネを作る

潰した里芋に、炒めたひき肉と玉ねぎを混ぜます。お好みでチーズを加え、しっかりと混ぜ合わせます。タネを適当な大きさに丸め、平たく形を整えます。

衣をつける

丸めたタネにまず小麦粉をまぶし、次に溶いた卵にくぐらせ、最後にパン粉をしっかりとつけます。

揚げる

中温(170℃~180℃)に熱した揚げ油に、パン粉をつけたコロッケを入れ、表面がきつね色になるまで揚げます。だいたい3~4分程度で外がサクッと、中はもちっと仕上がります。

仕上げ

揚げたてをお皿に盛り、お好みでソースをかけていただきます。

冷凍保存しておいた里芋は、忙しい日の調理時間短縮にも役立ちます。煮物やグラタン、味噌汁など、和洋さまざまなアレンジが可能なので、家庭の献立に取り入れてみてくださいね。

まとめ

里芋の保存方法は、その鮮度と風味を長持ちさせるために重要です。常温、冷蔵、冷凍といった異なる方法がありますが、それぞれの条件に適した方法を選ぶことが大切です。常温では涼しくて暗い場所が適しており、冷蔵の際は湿度が低い環境を保ち、冷凍する場合にはきちんと加熱後に冷ましたものを密閉容器に入れることが望ましいです。これらの方法により、里芋を新鮮な状態で長期間保存することができます。適切な保存技術を活用することで、いつでも美味しい里芋を楽しむことができ、料理の幅も広がります。

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